2020.11.27

【相続税とは?】相続税の基礎知識

税理士 小山寛史
税理士 小山寛史

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はじめに

「相続税」とは、耳にしたことはあるけれど、どのような場合にかかる税金なのか、よく分からないまま不安に思っている方はいらっしゃいませんか?

この記事で紹介する相続税の計算方法と税率を読んで頂けば、やみくもに自分も相続税がかかるのではないかという不安を解消できるはずです。

なぜなら、相続税も他の税金と同じように、税金の計算の基礎は決められているので、その基礎に従い計算すればよいだけだからです。

この記事では、相続税の計算のしかたとその際の税率をご説明します。

この記事を読み終えると、相続税の計算のしくみが理解でき、相続税額がいくらになるかを計算できるようになり、法定申告期限内に納税しなくてはいけない税額が分かるようになります。

相続税とは

個人が被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)から、相続または遺贈(死因贈与を含みます。)などによって財産を取得した場合に、その取得した財産に課される税金のことをいいます。


課税根拠の代表的なものとしまして、担税力の発生(不労所得(財産の偶然な取得))に対する所得税の一種や、富の集中を抑止する必要性(財産の一部を国家が徴収して社会へ還元する)があるためとも言われます。

相続税がかかる場合

被相続人から相続などによって財産を取得した人それぞれの課税価格の合計額(後記1.から2.を控除した残額)が、「遺産にかかる基礎控除額」を超える場合、その財産を取得した人は相続税の申告をする必要があります。

ただし、配偶者特別控除や小規模宅地の特例を適用した場合は、税額がゼロになる場合もあります。

適用内容につきましては、要件等が複雑になりますので、詳しくは、お尋ね下さい。

相続税が課される財産

被相続人が亡くなった時点において所有していた財産

土地、建物、株式や公社債などの有価証券、預貯金、現金などのほか、金銭に見積もることができる全ての財産が相続税の課税対象となります。

そのため、日本国内に所在する財産のほか、日本国外に所在する財産も課税対象となります。

なお、財産の名義にかかわらず被相続人の財産で家族の名義となっているものなども相続税の課税対象となります。

みなし相続財産

被相続人の死亡に伴い支払われる「死亡保険金」や「退職金」などは、相続などによって取得したものとみなされ、相続税の課税対象となります。

ただし、「死亡保険金」や「退職金」のうち、一定の金額までは、非課税となります。(詳しくは、国税庁ホームページにてご確認ください。)

被相続人から取得した相続時精算課税適用財産

被相続人から生前に贈与を受け、贈与税の申告の際に相続時精算課税を適用していた場合、その財産は相続税の課税対象となります。

被相続人から相続開始前3年以内に取得した暦年課税適用財産

被相続人から相続などにより財産を取得した人が、被相続人が亡くなる前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産は、相続税の課税対象となります。

相続財産の中から控除できる債務と葬式費用

控除できる債務

被相続人の債務は、相続財産の価額から差し引かれます。差し引く事ができる債務には、借入金や未払金などのほか、被相続人が納めなければならなかった税金で、まだ納めていなかったものも含まれます。

控除できる葬式費用

被相続人の葬式で、相続人が負担した葬式費用は、相続財産の価額から差し引かれます。葬式費用とは、①お寺などへの支払い、②葬儀社などへの支払い、③お通夜に要した費用などです。なお、墓地や墓碑などの購入費用、香典返しの費用や法要に要した費用などは、葬式費用に含まれません。

基礎控除とは

「遺産に係る基礎控除額」=3,000万円+(600万円✕法定相続人の数※)
※「法定相続人の数」は、相続人のうち相続の放棄をした人があっても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいいますが、被相続人に養子がいる場合に法定相続人の数に含める養子の数は、実子がいる時は1人(実子がいない時は2人)までとなります。

国税庁 相続税のあらまし より

おわりに

本記事では、相続税とは、どのような税金であるかの説明と、実際に相続税を計算する際の相続財産の考え方、相続財産から控除できる債務や葬式費用の内容などをご紹介しました。

相続税の具体的計算事例をご覧頂ければ、説明内容が更に分かりやすいかと思います。

相続税は、基本的に基礎控除を超えるとかかる税金です。

その後、様々な特例を適用し、相続税がかからないこともあります。

特例の適用にあたりましては、要件が複雑となり、間違えると、多額の修正申告が必要となる事例も多く見受けられますので、特に慎重に要件を満たしているかの検討が必要となります。

福岡相続テラス(税理士法人アーリークロス)では、コロナ対策を行いつつ、間違いのない相続税申告書を作成いたします。良く分からない場合でも、1時間の無料相談を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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