目次
はじめに
暗号資産(仮想通貨)をお持ちの方が亡くなった場合、相続税がかかるのか疑問に思ったことはありませんか?
結論から申し上げますと、暗号資産(仮想通貨)を相続した場合には、相続税がかかります。
なぜなら、暗号資産(仮想通貨)には財産的価値があるとされているからです。
では、暗号資産(仮想通貨)を相続した場合、具体的には何をすれば良いのでしょうか?
このコラムでは、
・暗号資産(仮想通貨)を相続するには?
・暗号資産(仮想通貨)の相続時の手続き方法は?
・事前に準備しておくことは?
という疑問について、解説いたします。
このコラムを読み終えると、暗号資産(仮想通貨)の相続について、手続きの方法と事前に準備しておくべき対策がわかります。
暗号資産(仮想通貨)を相続したら相続税はかかる?
最近よく耳にする、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)などの暗号資産(仮想通貨)。
これらの暗号資産(仮想通貨)には財産的価値があるとされており、相続した場合には相続税がかかります。
暗号資産(仮想通貨)を相続するには?
暗号資産(仮想通貨)を相続するには、亡くなった方が暗号資産(仮想通貨)を保有していたかどうかを知るところから始めます。
暗号資産(仮想通貨)はインターネット上に存在するデジタル資産なので、亡くなった方が暗号資産(仮想通貨)を保有していたのかを把握することは非常に困難です。
事前に情報がない場合、郵便物、メール、パソコン、スマホのアプリなどから、暗号資産(仮想通貨)の取引を行っていなかったかどうか、もし行っていたとしたら、どの暗号資産交換業者(取引所や販売所と呼ばれ、株でいうところの証券会社をイメージしてもらえるとわかりやすいです。ビットフライヤー社など。)を利用していたのか、などを調べることになります。
パソコンやスマホにはパスワードがかけられていることが多いですし、これは大変な作業になります。
※暗号資産(仮想通貨)の管理方法については、大きく分けて、暗号資産交換業者などを利用する「ウェブウォレット」と、それ以外のウォレット(「デスクトップウォレット」「ハードウェアウォレット」「モバイルウォレット」「ペーパーウォレット」と呼ばれます)に分けられます。
大半の方が、暗号資産交換業者を利用する管理方法をとられていると思いますので、今回のコラムでは暗号資産交換業者を利用している場合の相続の手続き方法についてご説明いたします。
暗号資産(仮想通貨)の相続時の手続きの方法は?
利用していた暗号資産交換業者が判明したら、次のような流れで相続の手続きを行います。
1.暗号資産交換業者に連絡し、必要書類を提出します。
2.暗号資産交換業者から残高証明書などを交付してもらい、残高を把握します。(以下の図③④)
3.その他の遺産とともに相続税の申告を行います。(以下の図⑤)
4.暗号資産交換業者からは、暗号資産(仮想通貨)売却後の残金が、相続人の方の口座へ振込まれます。
事前に準備しておくことは?
ご自身が暗号資産(仮想通貨)を保有している場合は、ご自身に万が一のことがあったときのことを考え、後に遺される方が困らないように、利用している暗号資産交換業者や管理方法、パスワード、保有銘柄などを伝えておくと良いです。
遺言書やエンディングノートなどを活用するのも一つの方法です。
一方、ご両親や配偶者が暗号資産(仮想通貨)を保有していることがわかっている場合や保有していそうな場合には、お元気なうちに利用している暗号資産交換業者や管理方法、パスワード、保有銘柄などについて教えてもらうようにしましょう。
おわりに
いかがでしたか?
今回のコラムでは、暗号資産(仮想通貨)の相続について、手続きの方法と事前に準備しておくべき対策内容をご説明しました。
暗号資産(仮想通貨)は新しい制度ですので、今後も法改正や法整備が行われていくと考えられます。
本コラムは、2022年3月30日時点での情報に基づいて記載しております。
今後の法改正等にご留意ください。
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