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倒産防止共済の改正

2024年の税制改正により、経営セーフティ共済(倒産防止共済)の制度が改正されました。
制度のおさらいと改正後の変更ポイントをお伝えします。

経営セーフティ共済(倒産防止共済)とは

中小企業倒産防止共済制度は、取引先事業者が倒産した際に、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度です。
無担保・無保証人で掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れでき、掛金は損金または必要経費に算入できます。

共済契約を解約した場合は、解約手当金を受け取れます。自己都合の解約であっても、掛金を12か月以上納めていれば掛金総額の8割以上が戻り、40か月以上納めていれば、掛金全額が戻ります(12か月未満は掛け捨て)。
※掛金を前納(前払い)している場合、前納金を充当する月が到来してはじめて掛金として扱われます。

掛金を損金に出来る点、40か月以上掛金を納めていれば掛金の全額が戻ってくるという点から、課税の繰延効果を期待した加入が盛んに行われておりました。

改正ポイント

上記でも触れたように、課税の繰延効果を期待して、解約&再加入を行う事業者が多かったようです。これは、連鎖倒産へ備えるという本来の制度利用に基づく行動ではないと判断され、今回の改正に至りました。
改正の内容は以下の通りです。

特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例における独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う中小企業倒産防止共済事業に係る措置について、中小企業 倒産防止共済法の共済契約の解除があった後同法の共済契約を締結した場合には、その解除の日から同日以後2年を経過する日までの間に支出する当該共済契約に係る掛金については、本特例の適用ができないこととする(所得税についても同様とする。)。
(注)上記の改正は、令和6年 10 月1日以後の共済契約の解除について適用する。
(出典)https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2024/20231222taikou.pdf

要点:

  • 解約日より2年を経過するまで、支出する掛金の損金算入ができない。
  • 令和6年10月1日以後の共済契約の解除から適用される。

そのため、解約&再加入を検討していた事業者は、どのタイミングで行うのか再考する必要がありそうです。

弊社は、倒産防止共済の取扱いもございます。また、その他の税務相談も受付けておりますので、是非お気軽にご相談下さい。

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