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今からでも間に合う節税対策、小規模共済の年払いで84万の所得控除を作ろう!

小西公認会計士事務所コラムvol.9

【今からでも間に合う節税対策、小規模共済の年払いで84万の所得控除を作ろう!】

今日は小規模な個人事業主・経営者であれば王道の節税策である小規模共済について解説致します。

小規模共済とは、小規模な個人事業主や会社経営者の退職金を積み立てるための共済制度です。国の機関である中小企業基盤整備機構が運営しており、安心です。月額1,000円から70,000円の範囲で掛けることが可能で(500円刻み)、廃業した際や退職時、65歳以上になったときに退職金として受け取ることが可能です。

なぜ小規模共済が節税になるのか

1.支払い時

支払った小規模共済の掛金は全額所得から控除されます。

控除された額には当然税金がかかりませんので所得税・住民税が安くなります。

たとえば、所得が600万ある方であれば所得税・住民税を合せた税率は30.42%です。

最大の84万円(7万*12ヶ月)掛けたとすると、その30.42%ですので約25万円所得税が減額されます

もし所得が1,800万円以上あれば、税率50.84%ですので支払った小規模共済の半分(最大42万)の税金が減額されることになります。支払った額の最大50%が戻ってくると考えれば、かなりお得な投資といえるのではないでしょうか。銀行預金は1%もないですからね・・・。

2.受取時

いくら支払時に税金が安くなるとしても、受取時に多額の税金がかかっては税金を繰り延べているだけになってしまいます。この点、小規模共済は受取時にも税制上の優遇があります。受取方法には大きく分けて2つあります。一つは、退職時や廃業時に一括して受け取る方法。もう一つは、10年または15年で分割して受け取る方法です。

まず、一括して受け取る方法を選択した場合、退職所得として課税されることになります。退職所得は、税制上優遇されており、以下の算式を利用して計算をされます。

(収入金額-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額

退職所得控除は、勤続年数×40万円(20年超の年数に関してはは70万円)の控除が受けられますので長くかければかけるほど控除が大きくなります。また、さらに2分の1になりますので、税負担はかなり軽減されることになります。

分割受け取りの場合は、雑所得(公的年金等)として課税されることになります。

詳細は省きますが、年金と同じ扱いとなりますので、こちらも税負担が軽減されております。

シュミレーション

節税効果のシュミレーションを小規模共済のWEBサイトで行うことができます。

所得金額600万円、月額7万円で30年掛けた場合、節税額も含めた実質返戻率は160%を超えます!!(但し、現状の税制を前提としているため、税制改正等により変動する可能性があります。)

1年分の年払いが可能(今からでも84万の所得控除が作れる!)

月額最大7万では、11月からでは14万(7万*2ヶ月)しか掛けることができないのでしょうか?

この点、小規模共済は、前納(前払い)することが可能です!また、1年分までの前納した金額は支払いをした年の所得から控除することが可能です。そのため、12月までに前納できれば、今からでも最大84万円の所得控除が受けることが可能です!ただ、手続きに締切がありますので、ご検討の方はお早めに手続きをお取りください。

注意点

1.加入資格がある

常時使用する従業員が20名(商業・サービス業の場合は5名)以下の個人事業主または会社役員のみ加入ができます。従業員の方や従業員数が多い会社の方は加入できません。

2.任意解約すると損することがある

小規模共済を任意に解約する場合で、掛金の納付月数が20年未満の場合には、掛けた金額よりも受け取る金額が小さくなってしまいます。節税効果を考えるとこの場合でもプラスになることはありますが、損になることもあるので注意しましょう。なお、掛金負担がきつくなった際には、掛金を最少1,000円/月にまで減額することが可能ですので、解約よりも減額をお勧めします。また、1年未満だと掛け捨てになってしまいます。

3.任意解約すると損することがある-その2

任意解約した場合には、受け取った金額は退職所得ではなく、一時所得となります。

その他のポイント

1.個人事業主が法人成りをした際でも引き継ぐことができる。

個人事業を法人成りして、その法人の役員になった場合、法人の規模(人数)が共済の加入条件を満たしていれば、継続することが可能です。

2.加入資格の判定は加入時のみです。

20人以下(または5人以下)の判定は、加入時のみチェックされます。その後、20人超になった場合でも継続することが可能です。今後人数の増加が見込まれる場合には、お早目の加入をお勧めします。

3.貸付を受けることができる。

小規模共済の加入者は、自分の納付した掛金の範囲内で貸付けを受けることができます。そのため、万が一資金繰りが苦しくなった際には、積み立てている金額まで貸付を受けることができます。金利も一般貸付の場合で1.5%と良心的です。

4.掛金額は途中で変更できる。

掛金は途中で増額も減額も行うことが可能です。余裕ができらた増額することもできますし、事業の悪化等で苦しいときには減額も可能です。

 

以上小規模共済のご説明でした。

興味がある方はお早めにご相談ください!

 

P.S.最近ジムで初めてベンチプレスに挑戦しました。しかし、まだ軽いのしか上がらず「まだまだっすね」とトレーナーのお兄さんに鼻で笑われてしまいました(苦笑)。頑張って鍛えます!

公認会計士・税理士 小西

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