アーリークロスグループは、日本を代表する総合型会計事務所を目指し、M&Aやアライアンスを推進しています。本記事では、当時業界内で大きな反響を生んだ会計事務所とWeb制作会社の経営統合について、アーリークロスグループ代表の小西とグルーウェブ代表の西が振り返ります。
アーリークロスグループ 2018年10月設立の税理士法人アーリークロスを母体とする、社会保険労務士法人、公認会計士事務所、行政書士事務所、不動産売買等を行うグループ。代表者:小西 慎太郎 株式会社グルーウェブ 中小企業のホームページ制作とコーディング・CMS開発に定評があるウェブ制作会社。2013年に設立し、2021年1月にグループへジョイン。代表者:西 洋平 |
グループへのジョイン
小西:グルーウェブがアーリークロスグループにジョインして、早くも間もなく4年が経とうとしていますね。
西:アーリークロスとは前身の小西公認会計士事務所の頃から税務面を見てもらっていたこともあり、経営統合以前から既に長い付き合いでした。
小西:個人的に親交もありましたし、弊社のWebサイトの制作も発注していましたよね。
西:そうですね。一緒に仕事をしていてアーリークロスグループの印象はとても良かったです。
ちなみに、その時点のグルーウェブはWeb制作会社というよりは、コーディング代行会社のような位置づけでした。他のWeb制作会社からの業務委託が大半を占めており、受注できる業務の範囲も限られていたので、会社や従業員の将来性を考えたときに漠然とした不安もありました。
その頃、小西さんとよくサウナに行っていたのですが、「博多駅前のキャビナス」のサウナの中で経営統合の話をもらって「この道しかない!」と強く確信しました。
▽アーリークロスグループ代表の小西(左)とグルーウェブ代表の西(右)
小西:私と西さんは知り合いだったのでそれほど抵抗なく一緒のグループにジョインできたと思いますが、もともといたメンバーたちはどういう反応でしたか?
西:最初は、会社が乗っ取られるんじゃないかというように、ネガティブな考えを持つ社員も一部には居ました。ただ、半年ほど経てばそうした不安も消えていたようですね。
グループの一員となることで企業型DCに加入できるようになるなど、福利厚生の面でもプラスになることしかありませんでした。
小西:家族の反対は無かったんですか?
西:家族も小西さんと私の関係を知っていたので、驚きはしませんでしたね。
ただ、業界の仲間たちはかなり驚いていました。小西さんがWeb業界でも有名な方だったということもあったと思うのですが、仲間たちは皆、「クライアントにとっては絶対良いよね」とポジティブな反応を見せていました。
小西:会計事務所グループの一員としてのWeb制作会社という位置づけはイメージできました?異業種のグループになることへの不安などはありませんでしたか?
西:業務の幅は一気に広げられると考えましたね。異業種のなかに飛び込む事に対してはポジティブなイメージしか湧きませんでした。
▽アーリークロスの法人設立5周年とグルーウェブ設立10周年を一緒にお祝いした際の写真です!(2023年10月)
Web制作会社として成長
小西:実際に経営統合して、業務の幅は西さんが想定していたように広がりましたか?
西:その時点で想定していたシナジーの1つは、アーリークロスグループのクライアント先を紹介してもらい、そこのWebページを制作するという事でした。ここについては、一定の成果は出ているものの、まだ完全には伸ばしきれていないと感じています。グルーウェブ単体でも受注が好調で忙しくしており、協業する仕組みづくりがまだできていません。この点においてはこれからクライアントのためにもまだ挑戦して行かなければいけないと思っています。
小西:たしかに一緒に新規案件受注を開拓していくという部分ではまだ100%やりきれていない感じはありますね。今後も協力を強化していきます。一方で、アーリークロスグループ全体のインハウスの案件は増加しているようですがいかがでしょうか?
西:グループ全体のWebサイトのフルリニューアル、社労士法人のWebページ作成やランディングページの制作においては、Webプランニングから携わることができました。こうした上流工程の業務は経営統合前はおこなっていなかったので、経験値が上がっていくとともに、業務の幅も広がっていきましたし、開発会社から制作会社へステップアップできたと感じています。これは経営統合による確実なシナジーだと感じますね。
小西:弊社のWebサイトはかなり充実していてクライアントや取引先の方からも好評を得ています。また、最近はサイト制作に限らず、広告やインスタの運用、さらには採用パンフレットの作成、写真撮影、採用うちわの制作などWeb制作の枠を超えて取り組んでくれています。
西:社外だと連絡に時間がかかりがちですが、グループ内だとレスポンスも早いですし、スピード感をもって制作を進めることができるようになりました。
また、グルーウェブにとってみると、人事・給与計算などのバックオフィス業務をグループの専門部署にやってもらえているメリットは大きいと感じています。
経営者としての「意識」が変化
小西:業務やマネジメントの面でのメリットも感じてくれていてよかったです。実際に経営面で変化はありましたか?
西:経営指標も良くなりましたが、それ以上に経営者としての自分の意識が大きく変わりました。統合前は黒字になればそれで良いと思っていましたが、アーリークロスグループという成長組織の一員になったことで、成長の波に乗りたいという気持ちが芽生えました。
「会社を成長させたい」「メンバーの幸福度やエンゲージメントを高めたい」という点を重視するようになりましたね。ただ、アーリークロスグループは成長速度が速いので最初はしんどかったですよ…(笑)
▽メンバーにアドバイスする西
小西:慣れたら大したことないでしょ?(笑)、会社の成長やメンバーの働きやすさに意識が向くようになったのはとても大きいですね。
西:意識して努力するようになりました。Web制作会社の社長というのは、どこか職人気質なところがあって、メンバーの働きやすさや教育・研修には十分に意識が向いていない人も多い印象があります。そのなかにあって当社は意識を高く持てていると思います。
小西:経営者としてステップアップできた感じですかね?
西:まさにその通りです。小西さんを筆頭に、他の幹部の人たちが厳しい目で会社の経営状態をチェックしていますので、いい意味で緊張感がある状態で経営に取り組めています。
小西:結構厳しい事も言われたかもしれませんが、グループの経営陣たちの印象はどうでしたか?
西:小西さんを含め経営陣の皆さんの年齢が私より若いのに驚きました!
皆さん人柄がよく非常に接しやすい方ばかりですが、仕事に対する熱意や責任感は人一倍高いですよね。経営陣がいわゆる「出来る」人たちですので、日々刺激を得ながら業務できています。そうした経営陣のマインドが、中間管理職の人たちにそのまま降りていて、グループ全体に浸透できていると感じています。
おわりに
小西:今後、さらにどういう方にジョインして欲しいと考えていますか?
西:税務や会計業務とは異なる業界にいる方がグループの一員となったほうが、アーリークロスグループの総合力はますます強くなると思います。我々が気が付かない角度からのアイデアを出してもらいたいです。
小西:いいですね。例えば最近、SNSを用いた集客コンサルティング業務を担う会社が増えていますが、結構面白いんじゃないですかね?
西:グルーウェブとも協業できそうですし、グループのクライアントへのさらなる支援にもつながりそうですね。
小西:ワクワクする将来像ばかり浮かんで、考えていたらキリがないので、このあたりで終わりにしましょうか!
西:引き続きよろしくお願いいたします!
会計事務所グループにWeb制作会社がジョインするのは双方の業界にとって類稀な出来事でしたが、結果としてシナジーを生めることが実感できた経営統合となりました。
今後もワクワクする未来をともに創れる会社と共に成長していきたいと考えています。異業種の皆様にもアーリークロスグループをパートナーの選択肢の一つにしていただければと考えています。ぜひカジュアルに話をしてみませんか。サウナのお誘いも大歓迎です(笑)。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。